2011年10月18日

『GHQ占領下の時代、絶望のどん底から這い上がるために頑張り抜いた日本人がいた』

チーム桜子・藤 えいと@です。

去年の4月頃だったでしょうか。

あるきっかけで

WNYでオークションをされている方と知り合いになり、

その方が営んでいるオークションに

参加したことがありました。


そこで見つけた5客のティーカップとソーサー。

それは 「Made in occupied Japan」

つまり

「占領下日本の時代に造られた

ティーカップ&ソーサー」だったのです。


オークションなど経験がない 私たち夫妻でしたが、

うまく希望する価格で落札することができ、

手に入れることができました。


そのティーカップとソーサーはこちら↓ です。

 NipponNoritake1.jpg


すべて手描きの作品です。

少し金の部分が薄くなっている物もありましたが、

全体的に状態は良く、

いい買い物ができたと喜んでおります。


私はこの買い物をするまでは

アンティークにはほとんど興味がなかったのですが、

このオークションがきっかけで、

私は アンティーク、特に「GHQ占領下」で造られた

日本製品に興味を持つようになりました。


そして

「ノリタケ チャイナ」のことを知ったのもこの頃でした。


「ノリタケ」というのは日本の陶器会社のブランドです。


ちなみに…「チャイナ」っていうのは

「中国製」って意味ではなく

陶磁器のことを「チャイナ」、

漆器のことを「ジャパン」といいます。

(ご存知の方も多いでしょうが念のため)


「幕末の動乱期、御用商人だった森村市左衛門は、

鎖国が解かれた日本から

大量の金が海外へ流出するのを

目の当たりにしました。


洋学者の福沢諭吉から

「金を取り戻すには、輸出貿易によって

外貨を獲得することが必要だ」と説かれた市左衛門は

「国のため自ら海外貿易を始めることを決意」します。


そして明治9年(1876)、

東京銀座に貿易商社「森村組」を創業。

弟の豊(とよ)をニューヨークに送って

輸入雑貨店「モリムラブラザーズ」を開き、

本格的な海外貿易を開始しました。

ここに、ノリタケのあゆみが始まりました。

ノリタケHPより

Occupied っていうのは

占領下の、占領された…って意味なんですね。


大東亜戦争に敗戦した日本に アメリカは

「連合国軍最高司令官総司令部=GHQ」を設置し、

昭和20年〜昭和27年までの7年の間、日本に主権はなく、

アメリカの占領下に置かれました。


あの時代、絶望のどん底から這い上がるために

血がにじむほどに耐え、

頑張り抜いた日本人たちがいたのです。


そんな時代に造られたのが

「Made in occupied Japan」の品々なんですね。


敗戦直後の日本人には

ノリタケのような高級食器を買う余裕はなかったので、

GHQ占領時代には

もっぱら欧米向けの輸出として造られたそうです。


ノリタケの製品は 欧米、特にアメリカでは大変な人気で、

当時の進駐軍の将兵が祖国の土産に買って

アメリカに持ち帰ったり、

アメリカ向けに輸出されていったそうです。


戦前の「ノリタケチャイナ」も

欧米、特にアメリカでは人気が高く、

多くの「オールドノリタケ」がアメリカに残っています。


戦争が始まって アメリカにとっては

敵国となった日本ではありましたが、

日本製の陶器「ノリタケチャイナ」は

戦争中も大切に保管されていたのでしょうね。


今年の7月にWNYを離れ、

PA州に引っ越した私たち夫婦。


引っ越しにはいろんな手続きが必要で、

あちこちに行く必要がありました。


先日、運転免許の書き換えのために

ある街に行ったのですが、

(州が変わると運転免許証の書き換えが必要なのです)

その途中にアンティークショップがあり、

帰りに寄ってみました。


そこで「ノリタケボーンチャイナ」の

ディナーセットを見つけたのです。


しかも!

Made in occupied Japan!

このセットを見つけた時、どんなに興奮したか、

おわかりいただけますでしょうか…?

   
NipponNoritake2.jpg

こちら ↑ がノリタケチャイナ、

12人分のディナーセットです。

12人分のセットなのですが一部破損があり、

よく使っていたと思われるティーカップ、サラダ皿、パン皿は

10〜11人分になっていましたが、

大切に使われていた様子が伺え、

全体的にとても良い状態で保管されていたようです。


NipponNoritake3.jpg



NipponNoritake4.jpg 


金箔の部分は全て手描きです。

明治時代に造られた「ノリタケ」は

花柄の部分も全て手描きでしたが、

大正時代より花の部分は

日本人職人により描かれたデザイン画を

「写し絵」の手法でプリントし、

それを色付けしたということで、

これもまたひとつひとつ手で描かれているのですね。 


気が遠くなるほどの 丁寧な仕事ぶりです。


これは芸術と言ってもいいのではないでしょうか…?   


知り合いのアンティークに詳しい友人の情報によりますと、

大正時代後期以降のノリタケは

食器洗浄機に入れて洗っても大丈夫なんだそうです。


それほどクオリティが高い製品造りをしてきた…

ということですね。


幕末の動乱期に

「輸出貿易によって外貨を獲得することが必要」と

アドバイスをした福沢諭吉もすごいですが、

そのアドバイスを受け止め、

「国のため、日本の復興のために海外貿易を始めた

「ノリタケ」創業者の森村市左衛門も

またすごい人であると思います。





 『創立の精神』

「至誠事にあたり、もって素志を貫徹し、

永遠に国利民福を図る事を期す」

「商いとは 我がの利益ばかりを追求するものではなく、

国のため,国民の幸福のためにあるのだ」…

と森村市左衛門は言っているのです。


今の日本にこんな日本人が、

こんな商売人が存在するでしょうか…。


存在して欲しい…と願わずにはいられません…。


 NipponNoritake5.jpg

今回、本当にいい買い物ができたと思っています。

こういうのって…出逢いなのでしょうね。

占領下日本で造られたノリタケチャイナのディナーセットが

アメリカに渡り、

日本のことが好きであったであろうアメリカ人によって

大切に使われ、60年の歳月を経て、

アメリカに住むこととなった

私たち夫婦のもとにやって来たのですから…。

何だか…運命を感じます…。

「Made in occupied Japan 」ノリタケ ボーンチャイナ。

大切に使おうと思います。



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posted by チーム桜子 at 00:23| Comment(3) | TrackBack(0) | 藤えいと@
この記事へのコメント
素晴らしいです。
Posted by 千葉県民 at 2011年10月18日 08:30
すごいなぁ
国のために頑張った人達がいる
私もですが、今の人達は個人利益ばかりで・・
やっぱり教育ですかね
自分は当時の日本人に憧れていますが、根本から腐ってますので手遅れ
子供に良い道徳教育を受けさせたく思っております


Posted by もぶ at 2011年10月22日 22:49

コメントをありがとうございます。


>千葉県民さん。

日本のため,日本国民の幸せのためにモノ作りを続けている企業を応援したいですね。



>もぶ さん。

個人の利益を追求するのはいいと思うのですが、
そればっかりな人間が多くなったように感じますね。

>やっぱり教育ですかね

大きいでしょうね…。
今の日本人に必要なのは「教育勅語」ではないでしょうか…?



     藤 えいと@

Posted by 藤 えいと@ at 2011年10月27日 01:37
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